私が子どもの頃から、「本を読む」ことに関して、制限のない母でした。

幼稚園に上がる前から、ねだられるままに読み聞かせをしてくれていたそうなので、私には「初めての読書体験」の記憶がありません。気づいた時には、自分ひとりでも文字や絵を追っていました。
物心がついて、自分のお小遣いでも本を買うようになり、際限なく本が増えていく様を見て、冗談混じりに「育て方を間違えたかもしれない」と言われたこともありますが、それでも本を読む私を否定してはいないと思います。多分。

そのような経緯もあってか、私は少々乱読気味になりましたが、比較的SFやミステリに傾倒した私と違い、記憶の中の母はエッセイを読んでいることが多く、決して本の趣味が合致しているわけではありませんでした。
ただ、私もエッセイを読むので、結局同じ本を読んでいたと言えるのかも。

小中学生のうちは、私は日本の古典文学や海外ミステリ、SF、ファンタジーなどをよく読んでいたのですが、ファンタジー系のライトノベルが多く出版されるようになり、その流れに乗ってライトノベルも読むようになりました。

ライトノベル、ライト文芸、キャラクター文芸など、ジャンルの分類が曖昧で混乱するのですが、最近になって『ライトノベル』と『文芸』の中間のような立ち位置のレーベルがいくつか立ち上がりました。

新レーベルが立ち上がればそこから何作か読む、という習慣が身についていたので、立ち上がってすぐの『メディアワークス文庫』からいくつかの作品を読みましたが、私が読んだ本は、本棚に差しっぱなしになっていたと思います。

本棚に差してある本は、私は読了していることが多く、適当に漁って読んでも良いということにしていたので、母は時たま本棚を物色していたようです。その中で母が選んだのは『ビブリア古書堂の事件手帖』でした。

家に帰った時に『ビブリア古書堂の事件手帖』を読んでいる母を見て、こういう本も読むんだなぁ、とうっすら思っていたのですが、シリーズを読み進め、ひとまずの終わりを迎え、(栞子さんの娘の話がまた始まっていますが)次に読む本を探していたらしい母が次に読み始めたのが『神様の御用人』でした。

家に帰った時に『神様の御用人』を読んでいる母を見て、こういう本も読むんだなぁ、とうっすら思っていたのですが、気に入っているようでしたので、新刊が出るたびに購入するようになり、『黄金編』が終了した時は少し寂しそうにしていました。

先日、「もう黄金ちゃんの話は読めないのか」と急に母が言い出したことをきっかけに、最近チェックが疎かになっていたライトノベル界隈のチェックをしていたところ、『神様の御用人 見習い』が発売されていたことを知りました。

最近は本を読むことが少なくなっていましたが、年末になれば読書の時間も増えるだろうと思い購入。本棚に差す前に母に渡しました。
黄色いもふもふが白いもふもふに変わり、黄金推しの母は複雑な気持ちかもしれませんが、読み進めているようです。

還暦を過ぎてもメディアワークス文庫を読む母を見ていると、こういうのもいいなぁと思います。
そういえば、私が読む本の意味がわからなくても、漫画であっても、そういうのを読むのね、くらいの感想だった気がします。私が乱読気味なのは母の影響もあるのかも。

新章の感想は、まだ聞いていません。

ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~(メディアワークス文庫/三上延)

神様の御用人(メディアワークス文庫/浅葉なつ)

神様の御用人 見習い(メディアワークス文庫/浅葉なつ)